週末起業コラム

ゼミナール体験記~自分の思考・行動パターンが分かる「自分軸発見法」

起業に必要なのは「自分軸」!

週末起業を始めたい!と、頭では思っていても、最初の1歩が踏み出せない人はたくさんいます。起業ネタが決まらなかったり、家族や友達から反対されたり止められたり、理由はさまざまですが、その中でも自分がなぜ起業するのか、起業して何をしたいのかというビジョンが見えないことが、行動に移せない原因の1つではないでしょうか。

本日の週末起業ゼミナールは、起業準備_自分の思考・行動パターンが分かる「自分軸発見法」の講義。講師はDreamBASE,inc.代表の竹元紳一郎さん。半年ほど前までは週末起業ゼミナールを受講する側にいた、週末起業家の先輩です。

竹元さんは、2000年に大学を卒業後、IT系の会社に就職。2013年6月に起業準備を始め、同年12月に事業計画書を作成、2014年3月に退職して翌月にDreamBASE,inc.を設立しました。起業準備を始めてから独立までわずか1年。しかし実際は就職した時から起業したかったそうで、起業準備に取りかかるまで13年もかかったと言います。

自分軸とは、自分にとっての「芯」

なぜ13年もかかったのか。それは「自分軸」がなかったから。どんなビジネスをどんな軸でやるかという「自分軸」がなかったため、儲かりそうなことや、いま流行っていることで起業を模索することを繰り返していました。そこで2013年に起業準備を始める時、なぜビジネスをやりたいのか、何のためにビジネスをやりたいのかを明確にした結果、事業計画書を作れたそうです。

また竹元さんは、事業計画書を作成するより、奥様を説得する方が大変だったそうです。自分はこれをやりたいと言っても、事業計画書を見せても「それはいい。お金はどうするの?」と返されてしまい、「収支の計画書を出せ」とまで言われる始末。今も実際の収支が計画書通りになっていないため、奥様から「話が違う」と言われているそうです。

お子さんもいて住宅ローンもあり、「妻は不安だったと思うんですよ」と言う竹元さん。それでも奥様を説得できたのは「自分軸」。「それでも自分はこれをやりたい」という、自分にとっての「芯」があったから起業でき、続けていられるとのことでした。

自分軸を発見する3つのステップ

自分軸を発見するステップは、(1)自分史を作る、(2)掘り下げる、(3)整理する、の3つです。過去の自分を振り返り、掘り下げ、まとめることで、自分はこれをやりたいんだという軸が見えてきます。

軸ができたら、事業計画を立てます。(1)棚卸し、(2)軸にからむビジョン、(3)具現化の3ステップです。特に(2)は、ビジョンが軸にからんでいないと、事業を進めていくうちに自分の中に違和感が出てくるので「特に重要」と竹元さんは強調します。

竹元さんはこうやってビジネスプランを作り、奥様を説得したそうです。事業計画書は、本を買えば書き方はわかりますが、大事なのはなぜそれをやるのかという「自分軸」。これがあると、売上が悪い時期などがあっても自分軸に立ち返ることで続けられる、と竹元さんは言います。

自分軸発見ワーク

ここからは、自分軸を発見する3つのワークを、2つの専用シートを使って進めていきました。

最初のワークは「自分史を作る」。過去の自分が好きだったことを思い出します。幼少期(小学生まで)、学生時代、社会人の3段階それぞれで、自分が好きだったことを1つ目の専用シートに書き出します。

1つ目の専用シートは、幼少期、学生時代、社会人それぞれの時期ごとに、記入欄が2つずつ並んでいます。2つの記入欄に、それぞれの時期で自分が好きだったことと、なぜそれが好きだったかの理由を記入していきます。

2つ目のワークは「掘り下げる」。これは隣の人とペアになり、2つ目の専用シートを使って行います。

2つ目の専用シートは、左側に大きな記入欄が3つ、中央と右側に小さな記入欄が計12個あります。左側の記入欄に、1つ目の専用シートに書いた好きなことを書き写し、隣の人と交換します。隣の人は交換したシートをもとに、なぜそれが好きなのか、それをやっていた時の気持ちはどうだったかなどを、なぜ、なぜ、なぜ、・・・と質問していき、回答の中からキーワードを小さな記入欄に記入していきます。記入されたキーワードの中に、よく出てくるキーワードや、よく似た表現が出てきます。それらに印をつけて、専用シートを持ち主に返します。

今回は時間が限られているため、最初のワークで書き出した3つのうち1つだけを選んで掘り下げました。幼少期が最も素直にやりたいことをやっていた時期なので、選ぶのに迷ったら幼少期を選ぶとよいとのお話でした。

最後のワークは「整理する」。返してもらった専用シートを見て、よく出てくるキーワードを元に「私の軸は○○○○○です。」とまとめます。この時、一般的な言葉は使わず、具体的に表現するよう説明がありました。たとえば「楽しさ」と言っても人それぞれです。どんな楽しさなのか、人にはわからなくてもいいので、「自分がその感触を再現できる言葉で表現することにこだわってください」とのことでした。

まとめ

今回のワークでは、好きだったこと3つのうち1つだけ掘り下げましたが、他の2つについても掘り下げてみると、よりしっかりした軸ができます。好きだったことを掘り下げる過程は、ひとりではなかなか進まないこともあります。そんな時は、友達や仲間、あるいは銀座コーチングスクールのコーチにお願いするか、竹元さんに連絡してください、とのお言葉で締めくくりました。