週末起業コラム

挑戦する人間を増やしたい!
橋本昌彦氏(その1)

「起業家登場!」現役起業家への突撃インタビュー


起業家として活躍する先輩達へインタビューを敢行!
彼(女)らのロールモデルから学びを深めてください。(〇聞き手 ●起業家)

橋本さんのご紹介


今回、お話をお聞きするのは、株式会社アントレマインド代表の橋本昌彦さんです。橋本さんは、一部上場の大企業から"挑戦"をテーマにして独立された方です。

大きなプロジェクトをいくつも抱える「売れっ子エンジニア」という安定した立場を捨て、独立起業の道を選びました。

現在は、サラリーマン時代の技術コンサルティングを中心として、コーチングとメンタルセラピーを融合させた手法で、経営者の心に寄り添う頼れるコーチとしてもご活躍されています。

もちろん、現在のようなポジションを確立するまでには、大変なご苦労があったとか。今のスタイルにたどり着いた経緯や、コーチとして長年活躍していくための秘訣、そして夢を持つ人を応援したいという熱い想いを伺いました。

橋本昌彦氏(その1) 株式会社アントレマインド代表


〇橋本さんは"挑戦する人間を育てる"をコンセプトに会社を運営されていますが、そのコンセプトが生まれたいきさつは何だったのでしょう?

●はい、私は大企業のシステム部門で長年働いていて、プロジェクトが滞りなく運営されるようきっちり監視する役目を担っていました。

もちろん、プロジェクトが滞りなく運営されるよう働くことはサラリーマンとしては当たり前で、非常に良いことなんですが、逆に、そういう人間が会社をダメにしているんじゃないかと思うようになりました。

つまり、失敗を恐れて難しいことや新しいことには挑戦しない、そういう雰囲気がないだろうか。

大企業だから余計にそう思ったのかもしれませんが、挑戦しなくても成功という形だけあればいいという雰囲気が、会社の変化を阻害しているような感じがして、市場からどんどん乖離している気がしたんです。

これからは技術屋さんが挑戦していかなければ、日本の製造業は成り立たないと思いました。技術屋が果敢に挑戦する、そういう社会をつくりたくて、独立しようと思ったんですね。

〇ご自身が大企業のエンジニアだったわけですけれども、その環境から独立するというのはかなり勇気がいることだと思います。実際、どういう心境だったのでしょうか。

●サラリーマンだったエンジニア時代に家電の開発と社内の情報システムのリニューアルをやったんです。

家電の開発では世界初の技術を導入した製品を開発したり、テキストベースのパソコンの時代に、図面と見積書をコンピューター上で出したもので商談して、そのまま工場に発注できる生産管理システムを導入したりしました。

どちらの仕事も大改革ともいうべき挑戦的なプロジェクトだったんです。

もちろん、初めてのことですから、上手くいかないことも多くありました。

でも、挑戦することが会社を変えることになるし、会社の技術の蓄積にもなることを身をもって経験したんです。

その経験があったので、やらずに文句ばかり言っていてもどうにもならないし、やっぱり技術者は挑戦しないといけないんだという思いがますます強くなっていました。その後、たまたま会社が分社化されて人員整理をするということになったので、思わず手をあげてしまったんです(笑)。

(次号へ続く)