週末起業コラム

教えるのではなく、答えを引き出すコーチングに感動!
飯山晄朗氏(その1)

「起業家登場!」現役起業家への突撃インタビュー


起業家として活躍する先輩達へインタビューを敢行!
彼(女)らのロールモデルから学びを深めてください。(〇聞き手 ●起業家)

前回のあらまし


意地を張って、何でも一人でやろうとするのは良いやり方ではないと気づいた橋本さん。今は「起業したらすぐ仲間を探しなさい」と伝えるようになりました。

飯山晄朗(いいやま じろう)氏のご紹介


リーダーシップ☆コーチング 中小企業診断士
銀座コーチングスクール金沢校・小松校・福井校代表

家電業界でトップセールスマンとなり、労働組合役員、プロジェクトリーダーを務めた後、商工団体の経営指導員に転職されました。

在職中は11年間で経営者から5000件を超える相談を受け、アドバイスすることで実績を作りました。

起業後に入会した倫理法人会では最年少会長となり、年間セミナー集客日本一も実現。講演や研修講師としては延べ1800時間、受講者は8000名を超えました。

「コーチング手法で教える」研修スタイルが口コミで広がり、教育研修、講演の依頼が増えているそうです。

近年はさらに活動の場を広げ、2014年夏の高校野球石川県大会で歴史的大逆転劇を演じた星稜高校、26年振りの県大会優勝を成し遂げた金沢商業高校などのメンタルコーチも務めているそうです。

経歴を見る限りでは順風満帆の飯山さんですが、起業した当初は、住宅ローンを抱え、貯金ゼロでスタートした、まさに"崖っぷち起業" だったそう。試行錯誤を重ねながら、ブログやメルマガなどで情報発信をし、売上を着実に伸ばしていった手法をお伺いしました。

飯山晄朗(いいやま じろう)氏(その1)


〇飯山さんがコーチングを始めることになったきっかけは、どういうことだったのでしょうか?

●商工団体の経営指導員時代、私は金融や労働、税制といった相談だけでなく、経営にまつわるあらゆる相談を受けていました。ところが、「どうやって会社を経営すればいいのか」、「社員を幹部社員にするにはどうすればいいのか」「息子を経営者として育てるにはどうすればいいのか」といった切実な相談に対応することができませんでした。

もちろん、会社なんて経営したことがないから答えようがないのですが、なんとか教えなくてはと一生懸命勉強して、中小企業診断士の資格までとってなんとか期待に応えようとしていました。しかし、なかなか成果が出せなくて悩んでいたときに、書店でコーチングの本を見つけたんです。

私は教えなきゃと思っていたけれども、答えは相手が持っているから、それを引き出してあげたらいいと言うことを知りました。

〇優秀なコンサルタントといえど、その会社のことは詳しくはわからない。経営者のほうがよく知っているわけですから、やはり、経営者本人に考えていただくのが、一番いいですからね。

考えるきっかけをつくったり、後押しをしたりするのがコーチの仕事というわけですね。経営者のご相談を受けたことが、エグゼクティブコーチで起業するきっかけになったということですか?

●中小企業診断士の資格があるので、当初はコンサルタントとして関わっていましたが、相談を受けているうちに、コンサルタントだけでは相談に対応しきれないと考えるようになりました。

たとえば、経営計画書をつくるときに、その会社の目標は何か、将来どのような会社にしたいのか、息子や幹部となる人材をどのように育てればいいのかなど、会社の方向性や達成すべきゴール地点が見えて来ないと、具体的な経営計画に反映することができません。

もちろん、数字を作るのは簡単ですが、架空の数字を作っても達成はできない。そういうところからエグゼクティブコーチングの必要性を実感しました。

(次号へつづく)