週末ネットオークション-杉野明子さん

週末ネットオークション-杉野明子さん

趣味として楽しみながら事業を継続するのがコツ

日常生活でいらなくなった不用品や古着を出品したり、海外から輸入したものを出品したり、自分のターゲットとする顧客のニーズさえつかめば、何でも売ることができるのがオークションの魅力です。また、それだけではありません。マーケティングから仕入、在庫管理、価格戦略、営業、PRなど起業に必要なことが低リスクで学べるというのも魅力です。さまざまなメリットが存在するオークションで年間84万円を稼いでいるという週末起業家が杉野さん。まずは、週末起業のきっかけからお伺いしました。

  • 杉野明子さん
  • 週末起業開業:2002年10月
  • 年商:84万円
  • 初期投資:0円
週末起業を始めたきっかけを教えてください。
クローゼットを整理しているときに、7万円で購入したMOGAというブランドのスーツを処分することになりました。近所の古着屋さんに持っていったところ、買取価格は100円だったので、ダメもとでオークションで売ってみようということになりました。最終的に3500円で売ることができたので、意外と高く売れるんだなと思って始めたのがきっかけです。

オークションは仕入れをしたり、発送作業をしたり、発送のメールを送ったりと、きめ細かな作業が多いので、スタート時は大変ではなかったですか?
実は細かい作業は好きなんです(笑)。当時の本業が百貨店外商部のお得意様を対象に宝石を販売する仕事だったので、いろんな作業を行っていました。展示会の企画、運営、販売、片付け、アフターフォローと個人のお客様を対象にありとあらゆることを経験していたので苦にはならなかったですね。それと私がオークションを始めた2002年当時は、個人出品がメインで、法人や個人事業主の出品は少なかったんです。だから、フリーマーケットの延長のような感じでとてものんびりしていました。そうした雰囲気も自分に合っていると思いました。

これまで主にどんな商品を扱ってきたんですか?
洋服や小物類、金券類、不用品です。私のポリシーとして、自分がわからないものは扱わない、というのがあります。なぜならば、オークションで出品した物を落札してもらうには、商品に関する様々な質問に答えられなければいけないと思うからです。

たとえば、洋服であれば、販売されていた時期とその購入価格、縫製サイズ、感触等細かい質問を受けます。そうした質問にも自分が商品のことをよく知っていれば、すぐに答えられます。

しかし、自分にあまり基礎知識があまりないもの、たとえばパソコンのスペックはまったくわからないですね。パソコンも1~2回は出したのですが、やはりスペックについてお客さんが安心するような回答するのに大変な思いをしました。やはり基礎知識がある商品のほうが扱いやすいですね。特に質問は顔の見えない取引きだけに、早く丁寧に答えるのが基本だと思います。

メインで扱っている商品はどんな商品ですか?
洋服です。顧客層は20代、30代の女性でワンピースなどの女性用のウェアが中心です。仕入価格は300円~700円で、落札価格は3000円ぐらいになればいいなと考えて行っています。やはり在庫は抱えたくないので、いつにどれだけ売るかという販売予測を立てて、売り切るということに注力しています。

2009年の春に韓国にダウンコートを仕入にいきました。なぜ韓国に仕入にいけたかというと、いつも洋服を仕入れている卸問屋の方がたまたま韓国の人で、一度、商品を見に来て欲しいと言われたからです。それで昨年の春に友達と旅行がてら行きました。そして夏頃にダウンコートを50着オーダーして、秋~冬にかけてすべての商品を売り切りました。私にとっては初めての大規模仕入れだったので、ラッキーでしたね

海外の仕入先も開拓しているということですが、海外ネットオークションは行っているんですか?
一度、やりましたけど私には合いませんでしたね。一番の障害は言葉の壁です。語学が得意でないので、落札をしてもらいやすくするために写真点数も多く掲載しなければならず、一つの商品に時間がかかり、多数の商品を出品することが困難になりました。また、発送先が海外のため、発送方法や時間が複雑で、関税についても考慮しなければなりません。また、クレームで全額返済したのにも関わらず商品を送り返さない人もいます。今は円高でもあるので、仕入れることはあっても、出品は止めました。

他にどんな仕入先があるんですか?
フリーマーケットはよく訪れます。地元から新宿や代々木のフリーマーケットで、商品を探したりしていますね。

私が扱っている商品は、前述したように20代、30代の女性が普段使いで着られる女性ウェアなので、あまりセレクトショップでは商品を探したりはしませんね。西日暮里や日本橋等問屋街も散歩がてら探しにいくこともあります。

ところで、オークションでは何でも売れると聞きましたが本当ですか?
はい。私の話でいえば、引越しはいいきっかけでした。使っていなかったクリスマスツリー、ホットカーペット、引き出物、ブランドの外箱やショップバッグ(紙袋)、壊れた電話、捨てるのにお金がかかる時代ですから、とりあえず出品したら、落札されていくので、何でも需要があるんだと不思議な感じがしました。

また、商品の仕入について悩んでいた時に、社員販売で安く商品が購入できるファミリーセールや、特定の会員向けに特別価格で商品を提供してくれるアトリエセールのDMが定期的に来るようになりました。実はそのDM自体が金券として売れる場合もあります。プレミアがつくこともあり、結構高値で売れるのですが主催によっては転売・オークション出品禁止等もあるので取り扱いには注意が必要です。

後は新聞屋さんがくれる女性に人気のあるテーブルウェアフェスティバルなど企画展はいつも人気です。たとえば、テーブルウェアフェスティバルは2枚で3000円と当日券の定価ぐらいで売れました。

最近、ハワイに行ったのですが、そのときに部屋に入っていた英字新聞や現地の情報が掲載されているフリーペーパーをセットにして、出品しましたが、700円ぐらいで売れました。これからハワイに行こうという人が落札しているみたいですね。

週末起業の時間はどのくらい費やしていますか?
土曜か日曜のどちらか1日かけて仕入と出品作業、そして落札者の管理を行っています。具体的には仕入に行って、購入してきた商品を撮影し、写真を編集してそれぞれに対して説明文をつけています。そして日曜日の夜に出品して、翌週の日曜日に落札日を設定します。ですので、出品作業と落札者への連絡作業を平行して行っている感じになります。出品作業は土日のどちらか一日で終わりますが、落札された場合はその後個別の対応になりますので、平日の帰宅後、メールで連絡したり、入金の確認、発送の手続きをしています。数量にもよりますが、慣れてしまえば30分もかからないですね。

最後にネットオークションを始めようと考える週末起業家に何かアドバイスをください
2つあります。ひとつは、発送の仕組みに精通するということです。落札者からは、どの方法で発送すれば一番安く済みますかとよく聞かれます。最近は発送方法の種類も多いですし、紛失や破損への考慮も必要です。また、居住地によっては取扱の制限もありますから、予め調べ覚えておいた方がよいと思います。

もうひとつは、飽きずに続けるということですね。一喜一憂しないことです。ネットオークションには、マーケティングから、仕入、価格戦略、在庫管理、営業、PRと商売の基本がすべて詰まっています。それが低リスクでできるというのが非常に大きな魅力です。オークションで成功すれば、後はその成功モデルを拡大していけばいいので、起業の修業にちょうどいいと思いますし、週末起業にピッタリなんです。

儲けだけ狙おうと思うと、落札されたか、されないかで一喜一憂することもあるのです。しかし、楽しみながらやれば、一喜一憂することもありません。楽しみながらやるためには、自分の分かるもの、好きなものを売るというのが一番であると私は考えています。