• Home
  • 週末起業を知る
  • > Wedding-dress.info(ウェディングドレス手作りキット販売)-富岡保彦さん、まち子さん

Wedding-dress.info(ウェディングドレス手作りキット販売)-富岡保彦さん、まち子さん

Wedding-dress.info(ウェディングドレス手作りキット販売)-富岡保彦さん、まち子さん

顧客がつくる手作りウェディングドレス

会社員時代に学んだIT知識を駆使して起業
成功している多くの週末起業家に共通している見解があります。それは、事業が軌道に乗るまでに時間がかかるということです。特に自分のビジネスが新しいものであれば、あるほどお客さんに認知してもらうまでにより多くの時間がかかります。今回紹介する富岡さんご夫婦は、ウェディングドレスの手作りキットの販売を週末起業で始めました。今まで誰もやったことがない新しい商品で、認知度も非常に低い商品です。前人未到の事業を軌道に乗せた秘訣が夫婦で協力したこと。まずは事業をスタートしたきっかけからご主人の富岡保彦さんにお伺いしました。
週末起業家成功事例

  • 富岡保彦さん、富岡まち子さん
  • 週末起業開業:2004年4月
  • 年商:700万円
  • 初期投資:0万円
  • 手作りウェディングドレス~ Wedding-dress.info
  • http://www.wedding-dress.info/
週末起業を始めたきっかけを教えてください。
まず昔から独立したかったというのがあります。もうひとつは、子どもが1995年と97年にそれぞれ生まれており、自分に万が一のことがあれば、自分一人の稼ぎだけではとても暮らしていけないと思ったからです。自分の妻も中学生のときに父親を亡くしており、夫婦で稼ぎ力を身につけるということが、いつの間にか家族の共通目標になっていました。

私はすでに6年前に独立していますが、それまでは大手車メーカーの下請けで17年勤務していました。精密機械加工旋盤、フライス、マシニングセンターなどを使いF1マシンやGPマシンのエンジン部、トランスミッションなどの精密部品、その他自動車部品を作っていました。

2000年にパソコンが普及したときに今まで紙で処理していた書類をデータで処理することになりました。職人ばかりの職場で、多くの人がパソコンを覚えるのは面倒だと思っていました。私が最も若いこともあり、自然に私が社内ネットワーク管理者となりました。パソコンを覚えて、インターネットという世界を知ったのが週末起業を始めたのがきっかけですね。

手作りウェディングドレスの販売はどういうきっかけでスタートしたんですか?
2000年にちょうど妻の子育てがひと段落しました。夫婦で稼ぎ力をつけるというのが家族の共通目標であったので、妻もパソコンを使って、インターネットで稼ぐ方法を身につけてもらっていたのです。最初に行ったのがヤフーオークションでした。キーを叩くこと、メールの送受信ができること、商品を発送すること、お客さんとのやり取りをすることなどインターネットショップを行うに当たって、必要な作業をオークションで学んでもらうことにしたのです。そこで評価をもらって、自分のインターネットショップを始めました。

最初は、子供服から始めました。妻は昔から洋裁が得意で手作りで作った子供服が周囲の人に人気があったのです。そこで、子供服をインターネットで販売したらどうかと思いました。

しかし、実際に販売をしてみるとデザインが好みではないとか、サイズが合わないなどのお客さんからリクエストが多くなりました。子供服の単価は2000円~3000円だったので、すべての要望に対応するには、単価があまりにも安いことに気がつきました。メーカーとしてビジネスを行うのには、個人では負担が大きすぎたのです。

そこで、私が妻に結婚式の手作りウェディングドレスのキットを作って販売してみてはどうかと提案したのです。ウェディングドレスであれば単価も高い。しかも手作りキットであれば、お客さんが作るので、こちらが作る手間も省ける。後で妻に聞いたのですが、自分でウェディングドレスを作りたいと思っている人は、意外と多いという話を聞きました。これはいけると思いました。

具体的にどうやってウェディングドレスの制作キットを作ったのですか?
最初は、市販の型紙を利用して、生地とつくり方の解説書を準備。解説は初心者でもわかりやすいよう、つくり方のDVDもセットにしました。DVDは私がホームビデオを使って撮影し、編集、制作をしました。

キットが完成し、2004年2月に「手作りウェディングドレス~ Wedding-dress.info」をオープンしました。価格は、ドレス生地、ファスナー、チュニックなどすべてセットで7万4800円。ドレスを手頃な価格で作ってもらえるようにしました。

最初はなかなか売れずに苦労したそうですね
ええ。満を持して販売したのですが、最初はなかなか売れませんでした。理由はまったく新しい発想で作られた商品で、お客さんもこの商品を購入していいものかどうか不安になったからだと思います。長い間試行錯誤していたのですが、お客さんの声がホームページに掲載されていると、安心して購入してくれると聞いたので、ヤフオクでアンケート協力することを条件にキットをとても安く出品して、購入してもらった10人の声をサイトに掲載させてもらいました。それが好評となり、販売数が伸び始めました。そしてお客さんの声が集まれば、集まるほど増えて行きました。2007年には年間で100着を販売することができました。

現在では、オリジナルデザインのウェディングドレスの制作も行っていると聞きました。
事業が軌道に乗り出してから洋裁用のCADを導入しました。CADは会社員時代から使い慣れているので、苦労せずに導入することができました。型紙制作の作業は、お客様から気に入っているウェディングドレスの写真を送付してもらい、デザインの相談を行いながら、型紙を制作しています。私たちのホームページのお客様の声を見てもらえば、わかりますが、オリジナルデザインのウェディングドレス制作を行うことによって、お客様の満足度は非常に高くなっています。徐々に売上も伸びて、2009年4月に法人化を行い、現在は年商700万円の事業に成長しました。

手作りウェディングドレス販売以外にも、行っていた週末起業があると聞きました。
手作りウェディングドレスの制作キットをつくる傍ら、行っていたのがメルマガやウェブの広告収入です。インターネットで稼ぐ方法などを書いたメルマガを発行して、それに広告を掲載することで広告収入を得られる仕組みです。

2003年ぐらいからスタートしたのですが、当時は、メルマガでも創刊するだけで1000人の読者が集まって来て、広告収入も割と簡単に得やすい状態でした。最終的には、インターネットで稼ぐ方法を紹介したメルマガを2本、ウェブサイトも20サイト持つに至りました。初めてすぐに毎月20万円から30万円稼ぐことができました。2007年にはサラリーマンの年収を超えるぐらいの収入が入ってきました。今ではインターネットで稼ぐ方法だけではなく、趣味のバイクでメルマガを発行したり、ホームページを制作していいます。

「ホンダ・CB」というバイクのシリーズのSNSも立ち上げており、現在、会員は300人。定期的にオフラインミーティングと称するツーリングを行って会員と交流しています。先日もツーリングの様子が雑誌に掲載されました。

週末起業の作業時間はどのくらいでしたか?
平日は、朝4時から7時までの時間と会社の昼休みを週末起業の時間としました。行っていたのは、朝はDVDの編集や制作、会社の昼休みには、メルマガやウェブの記事の制作を中心に行っています。

最後に週末起業家にアドバイスをください
ウェディングドレスの手作りキット販売では、受注を10件もらうために結局1年という時間が必要でした。その間、お客さんの声を載せたり、ホームページのSEO対策をしたり、メルマガを発行したりして、お客さんにいかに目に触れてもらうかについて努力をしました。どんなに有望な事業でも軌道に乗るまではやはり時間がかかるので、収入の柱というは1本立てておいたほうがいいと思います。私の場合は、本業の収入とメルマガとウェブの広告収入があったので、週末起業が軌道に乗ってから、本業を退職することができました。広告収入は、すぐにお金になるものが多いので週末起業の収入のプラスとして皆さんも検討してみてはいかがでしょうか?