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楽カジ.com 一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会-高原真由美さん

楽カジ.com 一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会-高原真由美さん

ライフオーガナイズの考え方を日本中に広めたい

人生のあらゆるシーンに活用できる整理収納の考え方を資格認定制度で普及したい
今回ご登場していただくのは、第3回女性週末起業家賞を受賞された高原真由美さんです。現在、働く多忙な女性を対象とした整理収納コンサルティング、整理収納代行サービスを提供する『楽カジ.com』の運営を始め、整理収納の手法や考え方を普及させるための手段として一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会を設立し、資格制度化することで日本に"ライフオーガナイザー"という新しい職業を確立しようと頑張っていらっしゃいます。まずは起業の経緯からお伺いしました。
週末起業家成功事例

  • 高原真由美さん
  • 週末起業開業:2007年1月
  • 月商:30万円
  • 初期投資:10万円
  • 楽カジ.com 一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会
  • http://jalo.jp/
週末起業を始めたきっかけを教えてください
2004年に、夫が大きな交通事故を起こしてしまい全身麻酔の手術を3回も受け2年間の自宅療養を余儀なくされました。幸い命には別条がなかったのですが、もし夫が死んだとき自分と子供はどうやって暮らしていけばいいのだろうかと考えるようになりました。それが週末起業を始めた直接のきっかけです。入社当初は定年までサラリーマンで働いてやろうと思っていたのですが、夫が危機的な状況になって起業を思い立ち、何かやらねばならないと思いました。

そのときに出会ったのが『週末起業』の本でした。当初はフォーラムには入会せずに自分でコツコツと起業のための準備をしていましたが、どうやって起業をスタートすればいいのかまったくわからなくなりました。そこで週末起業フォーラムに入会することにしたのです。入会後は、世の中に週末起業家がこんなにいたんだと驚くぐらい、週末起業家がたくさんいて励みになりました。

週末起業ではワザ・スキルを活かした起業でスタートしたのですよね?
はい、そうです。きっかけは2009年5月に退職してしまったのですが、本業は大手百貨店のインテリアコーディネーターでした。その中でインテリア以前の整理収納に悩む顧客が多かったこともあり、スキルアップのためにハウスキーピング協会の認定資格である整理収納アドバイザーの資格を取得しました。自分自身もインテリアのプロなのに片付けや整理収納が大嫌いで、自分の代わりに整理収納してくれるサービスがあったらいいなと思っていたこともあり、本業のインテリアコーディネーターのスキルや家事経験などを活かす仕事がないかと調べたところ、ハウスキーピング協会が行っている認定資格で、整理収納アドバイザーというのがありました。

そこで、整理収納の代行業をスタートしました。ところが、代行業とは1時間当たりいくらという肉体労働なので、なかなか売上を伸ばすことができませんでした。たとえば、押入れの整理収納代行の場合、初回指導と説明、整理収納代行で4時間かかるのですが、料金は2万5800円ほどです。整理収納アドバイザーは1時間5000円前後が業界水準で、それ以上はなかなか増やすことができませんでした。売上を伸ばしていくための工夫が必須になっていったのです。

そこで、初めて週末起業フォーラムを活用することに思い至ったのです。フォーラムのコンサルティング養成講座を受けたり、ポータルサイト講座を受けたりして、ビジネスの仕組み化を考えていました。ポータルサイト講座を受けて1日で作ったのが、整理収納のコンサルティングサービスの「楽カジ.com」です。このサービスは、整理収納のコンサルティングから実際の代行サポート、メールコーチングに至るまで、インテリアコーディネイトも含めて住空間に関わるすべてのことを行っていくというトータルコンサルティングサービスです。

整理収納のコンサルティングを続けていくうちに、整理収納のあり方について深く考えるようになりました。今や布団で寝る人よりも、ベッドで寝る人のほうが主流です。50年前と比べて大きく住空間が変わっているのに、昔ながらの考え方では、快適な暮らしはできません。よりよい暮らしをするためには、手法や考え方を学ぶ必要があるように思えてきたのです。

また、日本の整理収納は片付ける、キレイにするというのが整理収納の基準になっていることに気が付きました。しかし、戦後60年以上も経ち、価値観が複雑になっている現代社会のなかで片付けることを強制する考え自体に疑問を抱いたのです。片付けられないという自分はダメな人間だと判定を下すよりも、暮らしを快適にするためには、整理収納はどうあるべきか根本から考えなくてはならないと考えるようになりました。

そこで出会ったのがアメリカのプロフェッショナル・オーガナイザーという職業です。彼らは、住居・生活・仕事・人生などのあらゆるコト、モノを効果的に準備・計画・整理し整える仕事です。彼らは、コンサルタントでありカウンセラーであり、情報システムのエキスパート、ホームエコノミスト、オフィスの管理者であり、先生、タイムマネジメントコーチ、スペースデザイナー、講演者でもあります。それぞれの得意分野で専門性を活かし、さまざまな活動を行っており、その手掛ける分野は住居・オフィスなどの空間だけではなく、暮らしや人生、時間から金融資産まで多岐に渡っています。

それで協会の設立に......
そうです。一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会は、米国では一般化している『オーガナイズ(住居・生活・仕事・人生等あらゆるコト、モノを効果的に準備・計画・整えること)』という概念を普及し、それを促進するための専門的な人材であるライフオーガナイザーの育成、及びオーガナイズ諸技法の研究発展に取組むことにより、国民の健全な社会生活の向上と、主として住宅における豊かで上質な住空間創出の普及に貢献することを目的に設立されました。

協会設立のアイデアは、前田出さんの『一気に業界No.1になる!「新・家元制度」顧客獲得の仕組み』を読み設立しようと思いました。本を読むだけではなく、前田さんに直接、本人にコンタクトを取って話を教えてもらいながら実現したのです。

ちょうど2008年の12月1日から112年ぶりに公益法人制度改革が行われ、登記だけで一般社団法人や一般財団法人がつくれることになったのです。当初は教会を利益を生むための仕組みづくりの一環として考えていたのですが、それよりもアメリカのプロフェッショナル・オーガナイジングの手法を世の中に広めたいという思いが強くなり、今では利益ももちろん大切ですが、1人でも多くのライフオーガナイザーを増やしたいという気持ちでいっぱいです。

渡米して、アメリカのプロフェッショナル・オーガナイザーの現状も調べて来たんですよね。
そうです。4月末から5月上旬にかけて渡米して現地の状況を調べてきました。ちょうどプロフェッショナル・オーガナイザーの年次総会が開催されていたので、それに出席してきました。アメリカでは、20年前からプロフェッショナル・オーガナイザーが誕生しており、すでにさまざまに特化されていました。たとえば、中小企業専門、大企業専門だったり、冷蔵庫やガレージ専門だったりさまざまに分化していたことがわかったのです。プロフェッショナル・オーガナイザーの創始者に会うこともでき、非常に充実した日々でした。

今後の予定を教えてください
今後は日本ライフオーガナイザー協会の会員を増やしていくと同時に、ライフオーガナイザーの有資格者を増やしていくことが活動の中心となります。ライフオーガナイザーの資格制度は、2級→1級→マスターオガナイザーの3種類の資格に分かれています。まず2級、1級、マスターを一気に受講する講座をスタートします。そして、ライフオーガナイザー2級の認定講座も開講しようと考えています。

週末起業家に対してアドバイスをお願いします
私が行った週末起業はワザ・スキルを売る代行業でスタートしました。自分が動くことが稼ぐことにつながるので、どうしても売上の天井が来てしまいます。ですので、代行業はなるべく避けて、自分がビジネスオーナーになれる仕組み、自分が働かない仕組みを考えられるネタ探しに注力したほうがいいと思っています。