パーソナルトレーナー-枝光聖人さん

パーソナルトレーナー-枝光聖人さん

パーソナルトレーナー

パーソナルトレーナーとして週末起業を始めた枝光聖人さん。スポーツが大好きだった枝光さんは、好きを仕事にできるパーソナルトレーナーの資格を取得しました。取得当時は、そんなに注目度も高くなかったパーソナルトレーナーでしたが、最近は女性や中高年を中心に大ブレイク。人気のパーソナルトレーナーだと1日に6 ~8人のお客さんを指導することもあるとか。また、フィットネスクラブにとっても、自社でトレーナーを育成するのではなく、トレーニング技術を持った専門家をアウトソーシングで活用することで、人件費軽減にも役立ってメリットが大きいといわれています。お客さんにも、フィットネスクラブにも期待をされている、パーソナルトレーナー。今回は好きを仕事にするその秘訣をご紹介します。

  • 枝光聖人さん
  • 月収:50~60万円
  • パーソナルトレーナー
週末起業を始めたきっかけを教えてください。
私は何の目標もなく、とんとん拍子にメーカーの技術部門に就職しました。しかし、入社した当時から今の会社は『やり甲斐はあるが、生きがいはない』と感じていたのです。生きがいの部分で何かやろうと考えていました。

私はスポーツが大好きで学生時代に野球の競技能力向上の為に始めた筋力トレーニングにはまり、社会人になってから、だんだんと本格的に取り組むようになりました。ボディービルダーとしては2000年から競技に出るようにもなりました。それと前後してアルバイトの副業も行っていました。スポーツクラブのスタッフのアルバイト募集を見かけ応募したところ、運よく採用され、初めてフィットネスの業界に足を踏み入れました。いざ、入ってみると自分がいままでやってきたトレーニングの知識が面白いように活かされ、一年後にはクラブの中心インストラクターとして活躍出来る程になっていました。この頃からこれまでの会社生活では感じた事のない、何とも言えない満足感と充実感が芽生えてきました。

そしてこの感覚は自分の中で『もしかしてこの仕事は天職では?』という気持ちに変わっていきました。世の中には何人このような感覚で今の仕事をしている人がいるでしょうか? 私は運良くそれを見つけてしまいました。

そこで、この仕事で飯を食べて行くにはどうしたらよいのかを真剣に考えました。スポーツを本業にして生計を立てていくというのは、なかなか難しいことです。プロのアスリートになっても生計を立てるまでに至るのは才能を持ったほんの一握りの人間だけです。かといってスポーツジムのスタッフになっても生計を立てるまでには至らないという日本のフィットネス業界の問題点もある。そこで私が注目したのが、フィットネスのスペシャリストである『パーソナルトレーナー』でした。

パーソナルトレーナーとはどういう職業ですか?
クライアントの健康と体力のニーズに対して、個別のアプローチを用い、評価、動機付け、教育、トレーニング指導を行う専門的能力をもつ、プロのトレーナーのことです。クライアントの障害や目的を適切に見きわめ、また安全に運動メニューがこなされるよう分かりやすく指導します。また、年齢、性別、経験を問わず幅広い一般層に対してトレーニングを指導します。トレーニングの知識に加え、医学的、運動生理学的な専門知識と指導技術を持ち、安全で効果的な、ストレングス&コンディショニングトレーニングプログラムを、マンツーマンで計画・実施することのできる専門職でもあります。

パーソナルトレーナーには、今のところ特に法的には特に定められた資格がありませんが、勤務先がスポーツクラブ、フィットネスクラブである場合に、ACSM(アメリカスポーツ医学会)、NSCA(日本ストレングス&コンディショニング協会)、AFAA(アメリカ、エアロビクス&フィットネス協会)、健康運動指導士といった認定や資格を持っていることを雇用の条件とするところが殆どです。

また、これらの認定を受けるためには、あらかじめ心肺蘇生法(CPR)を習得していなくてはなりません。フィットネスクラブに来られるお客さんの要望も多様化して、単にダイエットの目的だけでクラブに訪れる人は逆に少なくなっているぐらいです。なかにはリハビリを目的にクラブに来られている方もいますし、より専門的な見地からトレーニングメニューを組む必要性が高まっていったわけです。しかし、クラブにはそのようなトレーナーを養成する余裕がない。そこでトレーニングの専門家であるパーソナルトレーナーの採用という流れになりました。

私がパーソナルトレーナーの資格に注目したのが1999年で、その頃、有資格者はほんの一握りしかいなかったのです。私はボディビルを通じて、アメリカのパーソナルトレーナーの実情を知っていましたから、今後、日本でもパーソナルトレーナーによるトレーニングが主体になってくると考えていました。そこで、大好きなスポーツに関われる仕事でもあるので、資格取得を目指したというわけです。

私は必要な資格取得やボディービルダーとしてのタイトル獲得など、5年間の計画を立て実行してきました。サラリーマンをやりながら資格取得とパーソナルトレーナーとしての経験を得るために就業時間後は自分の時間を投資しました。それから計画よりも2年かかりましたが、目標を達成してパーソナルトレーナーとして週末起業を開業することに成功しました。

パーソナルトレーナーというお仕事はビジネス的に見て有望なのでしょうか?
今までは、そんなに注目度も高くなかったのですが、90年代半ばから日本でもパーソナルトレーナーの存在が認められるようになってきたんですね。有名な所ではオリックスの清原選手や水泳の北島康介選手などがパーソナルトレーナーの手助けにより『肉体改造』最近になってその存在が一般レベルまで普及してきました。ここ数年で大手スポーツクラブなどでは、パーソナルトレーナーを導入するようになったのです。

パーソナルトレーニングは、医学に基づいた運動療法をトレーニングメニューとして、クライアントの体質や体力に合わせて作成し、導入する仕事です。だから、顧客層も幅広く、下は10代から上は80代までさまざまです。メニューもダイエットメニューだけに限らず、動脈硬化や冷え性、腰痛などの予防から機能改善までのメニュー作成以来が増えています。

パーソナルトレーナーはフリーで活動しており、トレーナーによって料金が異なります。単発で1回だけ受ける場合が一番割高となりますが、その場合最も高いパーソナルトレーナーで1回8000円~10000円ぐらいです。ジムによっては、トレーニングを受けられる頻度が高まるほど、料金を安くするパーソナルトレーナーも多いようです。私の場合は、メニューによって異なりますが、だいたい60分で約5000~7000円をトレーナー料としていただいております。

通常、パーソナルトレーナーは個人や、スポーツ選手などとマンツーマンでのストレング&コンディショニングプログラムを計画・実行していくために、メインはトレーニングする個人と直接クライアント契約を結んだり、パーソナルトレーニングのシステムを持ったスポーツクラブやフィットネスクラブと雇用関係を結んだりします。特殊な例として、プロスポーツチームや社会人チームといった企業と契約をするときもあります。

一般的には、個人のクライアントと直接、契約も結ぶことになるので、フィットネスクラブでお客さまに対して、どれだけ評価をいただけたかということが、次の営業にもつながっていくのです。

週末起業には何時間ぐらい費やしたのですか?
就業時間が終わったら、すべてその活動に費やしました(笑)。おかげで自分の時間はまるきりなかったのですが、一番楽しいことをしているので、毎日がとても充実していました。パーソナルトレーナーとしての収入も本業とほぼ同じレベルとなり、月に50~60万円を達成するようになりました。

他の週末起業家と同じように、時間の資源が一番最初に枯渇してきました。やはりクライアントの要望があってのお仕事なので、時間をいかに捻出するかが勝負だったのです。私は時間を捻出するために、書類作成をアウトソーシングしたり、後輩をパーソナルトレーナーとして育成して、自分の時間を確保できるように工夫をしています

今後の事業展開は?
厚生労働省が医療費抑制の一環としてメタボリック対策に乗り出しているのはご存じだと思いますが、その目玉がすでに義務化されている特定検診です。特定検診とはメタボ該当者や予備軍に対して健康指導を行う検診のことをいいますが、実は2009年から特定検診制度に運動指導というのが入る予定なのです。そこでこのビジネスチャンスに合わせて、他のパーソナルトレーナーとともに連携を取りながら、事業を拡大したいと思っています。

最後に週末起業家に対して一言お願いします。
好きなことで仕事をするということほど、幸せなことはないと思います。私はパーソナルトレーナーという職業との出会いがあり、そのおかげで大きく成長できました。自分の好きな分野で、今後成長が期待できる資格を取得するというのもひとつの考え方かもしれません。