週末起業コラム

仕入れ交渉の余地は、十分にある!

(登場人物:◆ネタ泉湧夫隊長、◇二足ハジメ隊員)

◆◆◆ 今号のポイント ◆◆◆


一介の週末起業家に、企業が商品を卸してくれるのか、不安に思う人も多いようです。

商習慣については、知っておいた方がよいですが、杓子定規にとらえる必要もありません。

(前号までのあらすじ)


他者のビジネスを調べていて、商品の仕入先がわからないと言い始めるハジメ隊員。
ネタ泉隊長は、商品の仕入れこそ物販ビジネスの肝であり、そのための努力はすべきだと説く。

仕入れ交渉の余地は、十分にある!


◇で、隊長、正攻法で仕入れるというと、どんな方法になりますか?

◆まずは商品の製造元を突き止めることじゃな。それは、商品のどこかに書いてあったり、シールが貼ってあったりするじゃろう。

◇なるほど。

◆最近は、ほとんどの企業がホームページを持っておるから、ネットで検索すれば、製造元のことは、かなりわかるじゃろう。

◇ホームページを見れば、どうすれば仕入れられるかもわかりますか?

◆そういう場合もあるのう。少なくとも、フォームから問い合わせることはできるじゃろう。

◇簡単ですね。それで商談成立ですね!

◆おいおい、そんなに簡単というわけではないぞ。たいていの場合、流通システムが確立しておって、消費者への直接販売はもちろんこと、ネットショップのオーナーへも、問屋を通さずに売らないという方針の企業も多い。

◇なぜですか? 売ってくれと言っている客を断るなんて、おかしいと思います!

◆いやいや、製造元が勝手にそのような販売をしてしまうと、問屋の利権を侵害することになるから、それはできんのじゃよ。

◇でも、ネットで消費者に直販しているメーカーも、ありますよ。

◆もちろん、最近はそのような縛りは緩くなっており、そのような例外もある。わしが話しているのは、一般論じゃよ。それにな、ネットで直販している商品は、通常のものとは異なるネット直販専用商品であったりもするぞ。

◇何だか、ややこしいですね。でも、問屋に行けば、卸してくれるんですよね?

◆それも、ケースバイケースじゃな。それなりにロットで注文しないと取引してくれなかったりするし、法人のみを相手にする、という企業もある。

◇「ロット」って何ですか?

◆発注の単位じゃよ。商品単価にもよるが、1個ずつではなく、たとえば1ダース単位で発注しなければならなかったりするぞ。1個ずつ卸していたのでは、効率が悪いしのう。

◇法人しか相手にしないというのは、なぜですか?

◆信用力の問題じゃな。商品を卸したはよいが、代金が回収できないと困るじゃろう。

◇う~ん、何だかやっぱり難しそうですねぇ。いわゆる、日本独特の商習慣ってやつですか?

◆そうなのじゃが、最近はそれも崩れつつあるし、常に例外というのは、あるものじゃよ。もちろん、交渉の余地も十分にある。

◇となると、一般論的には難しそうだけど、やっぱり、あきらめちゃいけない、ということですかね?

◆そのとおりじゃよ。

◇隊長、交渉のコツを教えてください!

◆よし、わかった。それはじゃな・・・

(次号につづく)