週末起業コラム

あることを変えたら売り上げが10倍に
松原伸禎氏(その5)

「起業家登場!」現役起業家への突撃インタビュー


起業家として活躍する先輩達へインタビューを敢行!
彼(女)らのロールモデルから学びを深めてください。(〇聞き手 ●起業家)

前回のあらまし


ホームページの制作・保守で創業10年目を迎えた松原さんの会社は「地域に根ざした企業」でもあります。

松原さんの地元愛が高じて高円寺で創業し、地域の仕事も数多く手がけています。また、従業員の半数以上は徒歩圏内に住むなど地域への密着度が高く、行政から「採用を検討している」という話もくるそうです。

事業が順調に展開する一方、会社としての当面の課題は、社内で自分の右腕になる人材を育てることだといいます。

松原伸禎氏(その5) 株式会社ノーブルウェブ代表取締役社長


■人材は「育成」よりも「採用」に重点

○人材育成のために、何か工夫していることはありますか?

●採用してから育てるというよりも、採用時に自分の会社のスタイルと異なる人は雇わないということがあります。

たとえば、高円寺から遠いところに住んでいる人は辞めてしまう傾向があります。高円寺に来るまでに条件のいい会社もありますし、通勤時間の問題もあります。

八王子とか国分寺に住んでいる人であれば、意外と続くケースが多いですね。

あとは基本的に自由に仕事をさせているということ。他社との差別化において、地元に優しいとか、自由な働き方ができるとか、一通りのウェブ制作の知識が身につくなどの部分でメリットを打ち出しています。

そういうコンセプトを打ち出すことで、働きやすい環境が整ってきました。たとえば以前、家庭の事情で福岡に行ってしまったスタッフがいました。その後、その人からは、福岡に地縁が全くなく仕事ができないので、ノーブルウェブの看板を持って仕事がしたいと言われました。それで福岡オフィスができたんですよ(笑)。


■幸せとは「○○を好きになる」こと

○起業で大事だなと思うことはありますか?

●最近、好きなことで起業するのは、とても大事だなって思うようになりました。「本当はあんなことやりたかった!」とずっと思っていると後ろ向きになりますよね。

それだけではなく、今やっている仕事を好きになるというのも重要だなと思います。だから、今自分に与えられているポジションを楽しむこと。それができれば、人生幸せだと思う。

○なるほど。「与えられたことを好きになる」は名言です。週末起業家に何かメッセージをいただけますか?

●本当にミニマム(最低限)のところから始めることが大事だと思います。ミニマムのところからスタートする理由は、実績づくりです。極論ですけど、無料でもいいから実績を作ることです。

なぜ実績をつくるのかというと、信用を得るためです。どんなに優れたスキルがあっても実績や信用がなければ、次の仕事につなげたり、より大きなステージに向かったりするのは難しいのではないでしょうか。


■あることを変えたら売り上げが10倍に!

○無料でやったり、お小遣い程度をもらって仕事をやったりして、実績をつくるのはいいけれども、副業で終わってしまう人も少なくはないですね。そういう人に対しては、何かアドバイスはありますか?

●私の場合は、翻訳Aプラスさんのホームページをつくった時には5万円ぐらいだったのですが、それが相場の料金に上がったきっかけは、たぶんBtoC(個人向け)じゃなくてBtoB(企業向け)みたいになったときなんですね。

○卵が先か鶏が先かという話ではないですが、値段を変えたからこそ、お客さんが変わったという可能性もありますね?

●あります。私の場合だと法人になってからの売上が個人事業のときから比べたら10倍ぐらいに上がっています。個人相手だとどんなに頑張ってもそこまで売上を上げることはできません。

(次号へつづく)

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