週末起業コラム

本が10万部売れてもサラリーマンを続けるワケは？
小林一行（こばやし いっこう）氏（その４）

「起業家登場！」現役起業家への突撃インタビュー


起業家として活躍する先輩達へインタビューを敢行！
彼（女）らのロールモデルから学びを深めてください。（〇聞き手　●起業家）

前回のあらまし


ダイエットを広めるために出版を決意した小林さん。週末起業フォーラムの出版企画コンテストに企画を出し続け、ついに採用してくれる出版社が現れました。

その後は次々と出版の話が決まり、4冊目の『なぜ一流の男の腹は出ていないのか?』(かんき出版)は10万部を超える大ヒットとなっています。

小林一行（こばやし いっこう）氏（その４）　ダイエットコーチ


■労作の大ヒットは感無量

○『なぜ一流の男の腹は出ていないのか?』の執筆は、大変だったんですか?

●実をいうとあの本は、編集者と一緒に作り上げた、今までにない意欲作なんですよね。

編集者の注文は、ビジネス書の棚にダイエットの本を置きたいということでした。普通のダイエット本ではなくてビジネス書としてのダイエット本なので、それこそ何度も、何度も書き直して、苦労して出来上がった作品なんですよ。

しっかりコンセプトを作って生み出した労作が大ヒットしたときには感無量でした。

○今後はどのような展開をお考えになっているんですか?

●そうですね。今、ダイエットセラピスト講座を開講し、私の考えを伝える人材を育てています。私の代わりができる人を育てることによって各地に活動を広げていき、救われる人を増やしていきたいです。

さらには、企業の健保組合にアプローチしたいとも考えています。今、そういったところではメンタルケアとヘルスケアが別々に扱われているのです。けれども自分の経験からも、関わってきた利用者の実績からも、メンタルとヘルスは一体となっていることを確信しています。ですからそれをお伝えしていきたいですね。

メンタルケアから始めればヘルスケアは自然とつながっていくものですから職場のストレスを解消することにつながり、うつになる可能性のあった方がそれを回避できます。

ダイエットを通してメンタルケアができれば、結果的にメンタルクリニックへの通院や薬の服用も不要になる。そうした予防活動の貢献を通じて、サラリーマンを少しでも救いたいと思っています。


■週末起業でストレス解消!?

○これからも、まだ週末起業を続けられるんですか?

●実はベストセラーになった著書をきっかけに会社をつくったんです。クライアントも増えているので週末起業をやめて、独立する選択肢はあるんです。

とはいえ、今すぐに起業することは考えていません。週末起業でも本を6冊も7冊も出せますし、10万部の売り上げも達成できました。週末だから何ができないということはないですしね。

そもそも、私が週末起業を始めたのは自分の可能性を試したかったからなんです。

本業のサラリーマンでは管理職として失敗し、出世の道も断たれてしまった。自分はダメな人間だという思いのなかで居場所がなくなっていった。それがうつの原因にも繋がっていったのですが、そんな自分がどこまで飛躍できるのかを試したかったんです。

○サラリーマンは会社の評価でネガティブなレッテルを貼られるとそのまま自分自身の評価にしてしまいがち。

でも週末起業という新しいフィールドで活動してみたら会社ではできなかったような自分を輝かせることができたということでしょうか?

●そうですね。週末起業で自分の居場所を見つけることができて、会社で嫌なことがあっても受け流せるようになりました。

不思議なもので、そうすると会社での評価も変わってきますね。今では会社のストレスがあったとしても週末起業をすれば解消されますし(笑)。

○それはすごくいい話ですね。精神的余裕が生まれている訳ですね。ストレスに悩んでいるサラリーマンは勇気づけられますね。

●ただ、一方で起業家マインドのキープが難しいという悩みがあります。

日中サラリーマンとして組織の中で勤務していると、どうしてもサラリーマン気質に戻ってしまうんです。週末起業で経営者の方などと話をすると、そちらの考え方になるんですけれど、会社へ行くとなかなかそれが継続できないですね。毎日そのリセットの繰り返しです。

(次号へつづく)

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