週末起業コラム

誰にでもある苦労や失敗にこそ、ヒントがある!
小林一行(こばやし いっこう)氏(その2)

「起業家登場!」現役起業家への突撃インタビュー


起業家として活躍する先輩達へインタビューを敢行!
彼(女)らのロールモデルから学びを深めてください。(〇聞き手 ●起業家)

前回のあらまし


ダイエットコーチとしてご活躍の小林一行さん。著書が10万部突破大ヒットとなるなど成功を収めています。

しかし週末起業を考え始めた時点では、意外にも「パソコン教室の先生」を目指していたそう。

自分の強みを活かそうと考えた末の答えでしたが、リスク等を考えた結果、自身の成功体験をもとに起業する道を探り始めます。

小林一行(こばやし いっこう)氏(その2) ダイエットコーチ


○ダイエットで起業というのは「競合他者」だらけだけれどもただそこに「気持ち」というエッセンスを加えたことで小林式みたいな独自性ができたわけですよね。

●独自性が「パソコン」じゃきついと悩んでいたときに、自分の成功体験ってなんだろうと思ったんです。そのときに「あ、禁煙とダイエットだ」と思いついたんです。

○なるほど。

●以前、銀座コーチングスクールのコーチと飲んでいたときに集客で悩んでいる人がいました。そこで私は「どういう人をターゲットにしているんですか?」と聞きました。

そうしたら、「いろいろな人を対象としています」と。つまり、ターゲットが明確でない。それではお客さんは頼みづらいですよね。

その方は40歳だったので、いっそのこと40代限定のコーチなんていかがですかと提案しました。

40代になると両親も調子が悪くなるし、一方で子どもの教育費にもお金がかかる。

そこから学んだものは多いはずだから、そこを軸にしてお伝えすればと提案したんです。

そうしたら、その方の売上はすごく上がりましたよ(笑)。

○独自性というと、荒唐無稽なものやものすごく高度なものだと考えがちですが、自分の中にこそヒントがあるということなんですね。

●当たり前のことですけれども、いろいろ苦労した経験とか失敗した経験とかは、30年40年生きていれば、誰にでも必ずありますから、その中にヒントが隠れていることが多いですよね。

○成功体験というと悩んでしまう人も多いけれども、苦労した体験があれば、そこからリカバリした経験が誰にでもありますね。

●そうです。

私もダイエットで大成功したのかというと、そうではない。

実際には、単にひどくマイナスになったところからゼロに戻っただけなんです。

いろいろなダイエットを試して失敗した自分だけど、それでも成功できたんだから、これは伝えないともったいないと思ったんです。

要するに大成功じゃなくてもマイナスになっている人がそれだけたくさんいるわけだから、その人をゼロの状態にすることも非常に価値のあることなんですよね。

私の状態でいうと、会社の人間関係や家族のことがきっかけでうつ病になってしまい、過食が激しくなってしまいました。

このときに一番太ったのですが、とてもダイエットをする気力になれない。

そこから抜け出すために私が行ったことは、メンタルをケアしたということなんです。
読書やセミナーなどを通じて、自分の苦しい気持ちを解放できるようになったら、自分を向上させたいという気持ちが芽生えてきたんですね。

そうしたら自然にお菓子の過食が収まって、痩せてきた。

一番うつがひどい時にはダイエットをしようという気持ちがわかなかったのに、メンタルがケアされたことでダイエットをしようという気持ちになってきた。

気持ちが落ち込んでやる気が出ない時に無理して鞭打ってダイエットしても続かないということに気がついたんです。

ここから自分のメンタル面のケアと体のケアを組み合わせた「キモチからやせるダイエット」が生まれました。

折れない心を作り、好きなことはやめないというユニークなコンセプトが特徴です。

(次号へつづく)