週末起業コラム

ビジネスパートナーとの組み方は?

あなたのお悩みを解決!「週末起業クリニック」


週末起業の立ち上げ・推進に関わるさまざまなお悩みに、
週末起業フォーラムの認定コンサルタント陣がお答えします。

◆◆◆ 質問◆◆◆


既に一人でビジネスを立ち上げ、細々と取り組んでいるのですが、知人から一緒に仕事をしないかと誘われています。共同経営をして金銭のトラブルがあるなどとよく聞きますので、二人で仕事をする場合の金銭、名義など注意点、アドバイス等をお願いします。

◆◆◆答え◆◆◆


確かに共同経営を始めてトラブルになる話を耳にします。

ですが、話をよく検証すると、実は「共同経営」ではなく「馴れ合い経営」である場合が多いようです。

共同経営と馴れ合い経営の本質的な違いは、経営者として自立しているか否かに集約されます。

1人でやっていける個人同士がさらなる成長を求めて、お互いに自分の不得意分野を補填しあうことを目的として、協力しながら一つの事業に取り組むのが真の共同経営なのです。

スタートを決めた際に、2人で仕事をする際の一般的な留意点は次のようになります。

●代表者を決める

事業を始めるということは、事業を窓口にして社会と触れ合うということです。そのためには事業そのものが住所や通帳を持つ必要があります。

儲かれば税金も払わなければなりません。そのための代表者だと考えましょう。どちらが上とかいう問題ではありません。

●役割分担を決める

お互いに苦手な部分を補填できれば理想です。人付き合いが上手な人が営業で、無愛想だけど数字に強い人が経理といった感じです。

●利益の配分率を決める

利益が出たときの配分は、負担の大きさ等、公平感があるように決めることが必要です。さらにに大切なのは損した時の負担配分です。最悪を想定して、ケンカにならないようにしましょう。

●人事と指示者の明確化

ものすごく大切です。他人を雇った場合に、その人への指示を誰が出すのかを決めて、必ず守るようにしましょう。これは経営用語で、命令系統の一元化と言います。小さな会社でこれが乱れると命取りの事態に発展します。

共同経営は2人で損ばかりしながらも夢を語りながら頑張っている段階では喧嘩しながらでも続くものです。一番目の危機が訪れるのは、皮肉なことに事業の初期危機を脱して順調に儲かりだし、人を雇えるだけの余裕が出来た時です。

あと、当たり前ですが、2人で商売の骨格を綿密に詰めておいてくださいね。

「誰に、何を、幾らで、どうやって」提供し、「何を強みとして、お客様の満足」を獲得するのか? 同じサービスを提供するにしても、品質で勝負するか、安さで勝負するかなんてことで意見が対立するようなら、事業は空中分解してしまいます。